Pythonには、数値や文字列、ブール値などのデータ型に対して操作を行うための演算子が用意されています。演算子にはさまざまな種類があり、基本的な算術演算から、比較、論理演算まで多岐にわたります。
この記事では、特に以下の3つの演算子について詳しく解説します。
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算術演算子
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比較演算子
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論理演算子
1. 算術演算子
算術演算子は、数値に対して基本的な計算(足し算、引き算、掛け算、割り算など)を行うための演算子です。最も基本的な演算子で、数値の処理に使われます。
主な算術演算子
例:
# 加算、減算、乗算、除算
a = 10 + 5 # 15
b = 10 - 3 # 7
c = 10 * 2 # 20
d = 10 / 4 # 2.5
# 整数除算、剰余、べき乗
e = 10 // 4 # 2(整数部分だけを返す)
f = 10 % 4 # 2(余り)
g = 2 ** 3 # 8(2の3乗)
整数除算と剰余
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// は整数除算を行い、小数点以下を切り捨てた結果を返します。
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% は剰余を計算し、割り算の余りを返します。
2. 比較演算子
比較演算子は、2つの値を比較して、結果として**真(True)か偽(False)**を返します。条件式を使った処理(例えば、if 文など)でよく使われます。
主な比較演算子
例:
a = 5
b = 10
# 等しいか、等しくないか
print(a == b) # False
print(a != b) # True
# 大なり、小なり
print(a > b) # False
print(a < b) # True
# 大なりイコール、小なりイコール
print(a >= 5) # True
print(b <= 10) # True
3. 論理演算子
論理演算子は、複数の条件を組み合わせたり、条件の否定を行うために使われます。結果として**真(True)または偽(False)**を返します。主に条件式で、複数の条件を同時にチェックするときに使われます。
主な論理演算子
例:
x = 5
y = 10
# and: 両方がTrueの場合にのみTrue
print(x > 0 and y > 0) # True(両方の条件がTrue)
# or: どちらかがTrueならTrue
print(x > 0 or y < 0) # True(1つ目の条件がTrue)
# not: 条件を反転
print(not x > 0) # False(条件がTrueなので、それを反転してFalseになる)
複数の条件を使った例
x = 5
y = 10
z = 7
# 2つの条件を組み合わせる
print((x < y) and (z < y)) # True(両方の条件が真)
print((x > y) or (z < y)) # True(いずれか一方の条件が真)
まとめ
Pythonの演算子には以下の3つの主要な種類があります。
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算術演算子: 数値の計算を行います。+, -, *, /, //, %, ** などがあります。
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比較演算子: 値同士を比較し、結果を真(True)か偽(False)で返します。==, !=, >, <, >=, <= などがあります。
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論理演算子: 条件式を組み合わせたり、条件を否定したりします。and, or, not があります。
これらの演算子を使うことで、Pythonでの条件分岐や数値計算、論理的な処理を簡単に行うことができます。それぞれの用途に合わせて、適切に使うことが大切です。
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