【Python】10_辞書操作についての解説

Python Python

Pythonの辞書(dict)は、キーと値のペアでデータを保持するデータ型です。辞書を使うことで、キーを使って効率的に値にアクセスできます。

この記事では、辞書の基本的な操作であるキー値の追加値の削除、および辞書の走査について詳しく解説します。
辞書操作をマスターすることで、Pythonでのデータ管理がより効率的になります。

1. 辞書のキー

辞書は、各要素がキーで構成されます。キーはユニークであり、値へのアクセスを行う際の参照として使われます。キーは不変の型(str、int、tuple など)でなければなりません。リストや辞書などの可変オブジェクトは、キーとして使えません。

例: 辞書の定義

# 辞書の定義
person = {
    "name": "Alice",
    "age": 30,
    "city": "New York"
}

# キーを使って値にアクセス
print(person["name"])  # 'Alice'
print(person["age"])   # 30

この例では、”name” や “age” がキーで、”Alice” や 30 が対応するです。

2. 値の追加

辞書に新しいキーと値のペアを追加することは簡単です。新しいキーを指定して、そのキーに対応する値を代入することで、辞書に新しいペアを追加できます。

例: 辞書に新しいキーと値を追加

person = {"name": "Alice", "age": 30}

# 新しいキーと値の追加
person["city"] = "New York"
print(person)  # {'name': 'Alice', 'age': 30, 'city': 'New York'}

新しいキー “city” を指定し、その値に “New York” を代入することで、辞書にペアが追加されました。

3. 値の削除

辞書からキーと値のペアを削除するには、いくつかの方法があります。最も一般的な方法には、del キーワードpop() メソッド、および popitem() メソッド があります。

 

3.1. del キーワード: 特定のキーを削除

del キーワードを使って、特定のキーとその対応する値を辞書から削除することができます。

例: del を使ってキーを削除

person = {"name": "Alice", "age": 30, "city": "New York"}

del person["age"]  # 'age' キーを削除
print(person)  # {'name': 'Alice', 'city': 'New York'}

 

3.2. pop() メソッド: 特定のキーを削除し、その値を取得

pop() メソッドを使うと、指定したキーを削除し、そのキーに対応する値を取得できます。

例: pop() を使ってキーを削除

person = {"name": "Alice", "age": 30, "city": "New York"}

age = person.pop("age")  # 'age' キーを削除し、その値を取得
print(age)  # 30
print(person)  # {'name': 'Alice', 'city': 'New York'}

3.3. popitem() メソッド: 最後に追加されたペアを削除

popitem() メソッドは、辞書の最後に追加されたキーと値のペアを削除し、そのペアをタプルとして返します。

例: popitem() を使って最後のペアを削除

person = {"name": "Alice", "age": 30, "city": "New York"}

item = person.popitem()  # 最後に追加されたキーと値のペアを削除
print(item)  # ('city', 'New York')
print(person)  # {'name': 'Alice', 'age': 30}

4. 辞書の走査

辞書の走査とは、辞書のすべてのキーと値のペアをループで繰り返し処理することです。
Pythonでは、辞書のキー、値、またはキーと値の両方を取得するために、いくつかのメソッドがあります。

 

4.1. keys() メソッド: キーを走査

keys() メソッドを使うと、辞書のすべてのキーを取得して、走査することができます。

例: キーを走査

person = {"name": "Alice", "age": 30, "city": "New York"}

for key in person.keys():
    print(key)

結果:

name
age
city

4.2. values() メソッド: 値を走査

values() メソッドを使うと、辞書のすべての値を取得して、走査することができます。

例: 値を走査

person = {"name": "Alice", "age": 30, "city": "New York"}

for value in person.values():
    print(value)

結果:

Alice
30
New York

4.3. items() メソッド: キーと値のペアを走査

items() メソッドを使うと、辞書のすべてのキーと値のペアをタプルとして取得し、それを走査できます。

例: キーと値を走査

person = {"name": "Alice", "age": 30, "city": "New York"}

for key, value in person.items():
    print(f"{key}: {value}")

結果:

name: Alice
age: 30
city: New York

まとめ

Pythonの辞書は、キーと値のペアでデータを管理する便利なデータ構造です。以下の操作を使うことで、辞書を効果的に操作できます。

  1. キー
    キーは値にアクセスするためのユニークな識別子です。

  2. 値の追加
    新しいキーと値のペアを追加するには、dict[key] = value を使います。

  3. 値の削除

    • del キーワード: 特定のキーと値のペアを削除します。

    • pop() メソッド: 特定のキーと値を削除し、値を返します。

    • popitem() メソッド: 最後に追加されたキーと値のペアを削除します。

  4. 辞書の走査
    keys()、values()、items() を使って、辞書の全体をループで処理します。

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